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伊藤新道 ~THE LAST FRONTIER~

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こんにちは!こばです!

9/30~10/2の二泊三日で伊藤新道を歩いてきました!

2023年に40年ぶりに開通した伊藤新道は、以前は大町から北アルプスの最深部への最短ルートとして多くの人に歩かれていたそうです。

渡渉を何度も繰り返すルートなので、天気や水量などの情報収集が大事になってきます。

伊藤新道のHPのライブカメラを確認したり、湯俣山荘のInstagramのストーリーで水量や天気を投稿してくださっているのでとても助かりました!

自然の力は恐ろしいです!要チェック!!

 

今回の行程はコチラ!

Day1:七倉山荘~湯俣山荘~伊藤新道~三俣山荘

Day2:三俣山荘~野口五郎岳~烏帽子小屋

Day3:烏帽子小屋~烏帽子岳~ブナ立尾根~七倉山荘

 

伊藤新道上での緊急時以外のビバークが禁止されているので、朝方から歩き少し長いですが初日で三俣山荘まで向かいました。

30キロくらいになるので湯俣山荘か晴嵐荘で一泊するのがおススメです!

 

後半は待ちに待った裏銀座!

8月末に北アルプスを5泊6日で縦走した時に、今回通るからと裏銀座を避けたのでとても楽しみにしておりました!

北アルプス縦走のブログはコチラ

 

ではアルプス登山恒例の仕事終わり直行無睡で七倉山荘までGO!(恒例不本意無睡登山)

 

七倉山荘手前の駐車場に車を停め、4時ごろ歩き始めます。

黒部ダムまでタクシーが出ているのですが、9/30は5時半からの運行なので1時間ほど歩いて高瀬ダムまで向かいます。

5キロほどありダムの登りもあるのでタクシーの利用がめちゃめちゃおススメです!

 

高瀬ダムまでトンネルをいくつも越えていきます。

タクシーの時間を待たずに歩くことを選んだので、タクシーに後ろから追いつかれたくない思いで必死に歩きます。笑

 

後ろ姿ですが、今回の山行を共にしたのは、大人気YouTuber”みそしるえがお”のりょうくんと、弊社MOOSEのスーパーアルバイターのカイトのお二人です!

りょうくんの動画もアップされると思うので是非見てみて下さい!

僕も想い出ホームビデオのような気持ちで楽しみたいと思います!

 

無事タクシーに追いつかれずに高瀬ダムに到着し、高瀬湖沿いのひたすら平坦な道を進んでいきます。

ひたすらに平坦なので二人は眠そう。

 

途中現れる名無避難小屋もしっかりチェック!

避難小屋チェッカーとして見逃せません!中気になっちゃいますよね?

薪ストーブと珍しい畳の避難小屋でした!

 

七倉山荘を15キロほど歩いたところで、7時ごろ湯俣山荘に到着!

カウンターの奥にボトルが並べられていてオシャレなバーのような雰囲気。

客室はドミトリーのような感じでプライベートスペースが確保されており居心地も良さそうでした!

 

湯俣山荘で伊藤新道の通行届を入力し、ヘルメットなど準備をしていきます。

 

準備万端!いざ伊藤新道へ!

今回のバックパックはARC’TERYXのAlpha FL 30 Backpack

カイトのバックパックと比べると小さいですが、ちゃんと氷点下対応の装備と三人用のテントも入ってます!

完全防水のバックパックで渡渉でも安心!冬山でもガシガシ使っていきたいと思います!

 

有名なジップラインを見つけた瞬間乗り込む三人!

躍動感があるこの写真好きです笑

なにも考えず乗ったは良いものの、伊藤新道はジップラインには乗る必要が無かったのでただただ往復しました笑

晴嵐荘と竹村新道はこっちですね!楽しかったのでヨシ!

 

伊藤新道が始まったとたん温泉が沸いていて三人ともテンション爆上がり!景色も最高です!

何度も来ている北アルプスにこんな場所があるなんて感動!

 

温泉の温度は80度くらいあるそうで激熱!

ゆらゆら動く白い物は、確か微生物?だそうで踏んだりしてしまうと流れて行ってしまうので通る場所に注意とのことです。

小さい命守りましょう!

 

少し進むとこれまた有名なやつがありました!

噴湯丘、またの名をたまねぎ!

思ったより大きくて、2~3メートルはありそう!迫力あります!

 

たまねぎポーズで写真も撮ってもらいました!

しかし見どころがありすぎて、感動しっぱなしで全然進みません!笑

伊藤新道楽しい!

 

浅そうなところや、水流が弱そうなところを見極め渡渉していきます。

深くて水流が強いところはスクラムを組んで三人で渡渉していきます!

このチームプレイがめちゃくちゃ楽しい!毎回渡渉後はグータッチ、グルーブ高まりまりです!

 

湯俣山荘では気温が7度くらいだったので水に浸かるのが少し億劫でしたが、温泉も流れているおかげか思ったよりも水温は低くなく凍えることはありませんでした。

天気も良かったのもありますね!太陽ありがとう!

 

ガンダム岩を登っていきます。

登らずにへつりでも渡れそうだったのですが、せっかくなので登ります!

 

その後も何度も渡渉したり、へつったり、時には流されそうになりながら進んでいきます!

今年は例年より水量が多いようで、普段なら岩を飛んで渡れるところも水に入らないと渡れないみたいです。

実際岩を飛んで渡れるところはなく、すべて水の中を進みました。

 

前日の午前中は雨が降っており、水量が増えていたそうですが落ち着いてよかったです!

天気も良くて最高!伊藤新道日和です!

 

渡渉の様子は伝わり切らないので是非りょうくんの動画をご覧ください!

流されかけたりょうくんの心境も聞けるはずです笑

 

硫黄岳に近づくにつれ荒々しくなっていく山容にテンション爆上がり!

テンション上がってしかないですが、ここに行けば同じ気持ちになるはず!

 

湯俣ブルーが綺麗!そして絶景!

ここは寄り道をして野湯を見に行ったのですが、ここまで来ると終盤です。

この景色が見れてここに来れて良かったなと思いました!

伊藤新道行かれた際は是非寄り道してこの景色楽しんでください!

少し岩が崩れやすいので慎重に進んでくださいね。

 

ルートに復帰して進んでいくとだんだん川幅が狭くなっていき沢パートの終わりが見えてきました。

トレイルに入る前に靴に入った砂を取り除きます。

 

しっかりした砂地かと思いきや、沼のようにふくらはぎ辺りまで沈むところが何度もありめちゃめちゃ靴に砂が入ります!

たぶん沢靴履いてても砂入りそう。

沢が終わるところできれいに取り除きスッキリ!

 

今回のシューズはARC’TERYXのVertex Speed Lowを使用。

岩場向けのソールで、軽量で走りやすいトレイルランニングシューズです!

岩にめちゃめちゃグリップしてくれるので、アプローチや沢登りにもこのシューズ使いたい!

そしてインソール一体型だったり、アッパーのMatryx®が全然保水しないので乾きやすさも抜群!

伊藤新道にピッタリのシューズでした!

 

トレイルに入り、初っ端からなかなかの急登を登ります!

尾根にちょっと無理やりトレイルをつけた感じ笑

でもトレイルはサクサク進めるのでこれもまたヨシ!

笹を刈ってくださったり、整備してくださってありがとうございます!!

感謝しながら、三俣の楽園を目指し頑張って登りましょう!

 

途中、所々開けるところで絶景のご褒美もあります!

硫黄岳のかっこいい山容と槍ヶ岳も登るにつれて見えてきます!

硫黄岳かっこよすぎる、いつか登ってみたい。

 

急登を抜けるとトラバースのトレイルになり、1日目のゴールが見えてきました!

紅葉がすごくきれい!

ちゃんと紅葉のシーズンにアルプスに来れたのは初めてだったので嬉しい!

今年は紅葉が綺麗に進み、当たり年らしいのでみなさん今がチャンスですよー!

 

確か2023年のSTATICのカタログにこの景色が載っており、伊藤新道と言えばこの景色のイメージがありました。

なんだか聖地巡礼な気分!

何度も三俣山荘に来ているのに気づきませんでした。ここに出るのか~という感じです。

 

15時ごろ三俣山荘に到着!1日目の行程ははこれにて終了!

なんだかんだ七倉から30キロほどあり、思ったより時間がかかりました。

カイトはなかなか疲労困憊な様子、よく頑張りました!

 

今回のテントは三人で一張、BIG AGNESのGOLD CAMP UL5というテントを使用しました。

まさかの三人ともこのテントを持っているというGOLD CAMP LOVERの集いでした笑

少し大きいので張れる場所は限られますが、三人でわいわいテントで過ごすことができて、一人一張よりかは面積をとらないのですごく良いんじゃないかと思います!

雨が降っても一緒にご飯食べれますしね!

張った場所は廃小屋の前、以前もここに張ったのですが、程よくプライベート感があってフラットなのでこの場所最高です!

 

この日はSTATIC主催の道直しが行われており、山荘の夜カフェではご一緒させていただき楽しい時間を過ごさせていただきました。

次回は道直し参加させていただきたいと思います!

気付けば21時をまわっていたのでテントに戻り就寝しました。

 

2日目は烏帽子小屋までと行程が短いのもあり、ゆっくり6時に起床、8時に行動開始。

一昨日から寝ずに行動していたので爆睡でした。

 

この先の小屋が昨日の9/30で営業を終えてしまったので、岩苔乗越経由で水を汲み裏銀座へ向かいます。

しかし紅葉が綺麗でテンション上がります!

岩苔乗越付近で水を確保。

3日目の分もあるので水をよく飲むカイトは5Lも担いでました笑

この水の重みが後に悲劇を生むとは知らずに…

 

水晶小屋に到着。

天気が良かったら水晶岳までピストンしようかと思ったのですが、あいにくの天気なので水晶岳はスルー。

小屋の前で大休憩させていただきました。

 

その間にりょうくんはファンサービスに勤しんでいました。

鼻の下の伸びようが良い感じです笑

 

いざ裏銀座へ!!

山容が変わり、この荒々しい感じ大好きです!

見た目とは違い、トレイルはとても歩きやすく危険な場所もないように思いました。

 

途中雨がパラパラと降ってきましたが、登山で何か一つ嫌なことが無くなるなら何が良いかなど楽しく話しながら進みました!

僕は、ザックを背負っている時にウェアがずり上がってくるのが無くなると嬉しいです!

その他にはテントの結露など!

皆さんは何が一番うれしいですか?

登りのしんどさとかフィジカル面は無しで!笑

 

まずは野口五郎岳を目指します!

とはいっても野口五郎岳を登ったら本日の行程はほぼ終わりなのでのんびり向かいます。

先程とはまた山容が変わり、山頂に近づくにつれて五郎の名にふさわしく岩がゴロゴロしています。

五郎はゴーロ帯からで、野口は大町の集落の名前から来ているそうです。

ちなみに黒部五郎の黒部は、黒部村からつけられたそうです。

野口と黒部は調べました笑、決して物知りではないです笑

 

野口五郎岳着!

山頂では参拝者の列ができていました。笑

晴れていたらすごく良さそうなのでまた歩きに来たいと思います!

 

しかしこのお参りとは裏腹に悲劇は起きてしまいました。

黒部五郎の下りでカイトがつまずいた拍子に、ザックの上部に入っていた5Lの水の重みで頭から縦方向に一回転!!

 

これは再現した写真ですが、実際このように岩につかめてなかったらそのまま滑落していたと思います。

大きな怪我もなく無事助かったので今は笑い話ですが、落ちている瞬間はひやひやどころか、そのまま落ちて死ぬんだなとも思いました。

なかなかの衝撃映像でした、今は思い出すたびに笑えますが笑

ちゃんと集中することと、ある程度の軽量化の大事さを思い知りました。

みなさんもお互い気をつけましょう!家に帰るまでが登山です!

 

そんなことを話しながら進んでいると、高瀬湖が見えてきました!

昨日は反対側の湖沿いを歩いていたと思うとなんだか感動!

ダイゴが新たなフェチに目覚めたと言っていた”山小屋のある景色”と同じく、”湖のある景色”も刺さるはず!笑

 

いろいろありましたが無事烏帽子小屋に到着!

 

小屋の営業は終了しているのですが、小屋閉め中でまだスタッフの方がいたのでテントの受付をしました。

水やビール、ジュースなども購入可能でした!

せっかく水を担いだのですが笑、黒部源流の美味しい水が飲めるということで!

 

貸し切りのテント場でのんびり過ごし就寝しました。

 

3日目の朝、起きたらテントの結露がガチガチに凍っていました。

5時頃テント内の気温が0度まで下がっていたので外はマイナス3度くらいまで下がっていたかもしれないですね!

昨晩より冷え込んだので二人はあまり寝付けなかったようで、寒い時の寝袋はオーバースペックくらいがいいですね!

 

それにしても烏帽子小屋のテント場は最高のロケーションでした!

ここの他にもテントのスペースはたくさんあったのですが、池の前で山も見え、紅葉が池に反射した景色が最高なこの場所が一等地でした!

この景色の中に泊まることができて、烏帽子小屋が大好きになりました!

ここはリピ確なテン場です!

 

3日目は当初の計画だと船窪岳を経由して七倉に下山する予定でしたが、カイトが転んだのをみて心配になったのと、早めに下山して下界を楽しもうと思い、烏帽子岳に登りブナ立尾根で下山することにしました!

テント場に荷物を置いたまま手ぶらで烏帽子岳へ。

3日目は朝から天気が良く景色が良く見えます!

前烏帽子岳からみた烏帽子岳がかっこよすぎる!

これが見れただけでも裏銀座来て良かったなと思います。

 

岩を登り、烏帽子岳登頂!

烏帽子岳良い山でした!

 

烏帽子小屋に戻り、テントを撤収してブナ立尾根で下山します。

ありがとう裏銀座!待ってろよ下界!風呂!飯!産直市場!

 

三大急登のブナ立尾根をなぞなぞや、なぞかけをしながら淡々と下りていきます。

あまり覚えていませんが、りょうくんのタクシーの運賃と、う⚪︎ちをかけたしょうもないなぞかけが個人的には1番好きでした。

脳内小学生でスミマセン。笑

 

急な斜面続きですが、よく整備されておりとても歩きやすかったです!

登りも集中して登ればサクッと登れそうです!

 

というわけでブナ立尾根終了!

あとは高瀬ダムまで歩き、せっかくなのでタクシーで楽々下山させていただきます!

 

ここのエンディング感が良い感じです。

ヒーロー感、世界救いました感、まるで映画の中のような気持ちを味わえます。

 

高瀬ダムに戻ってきました!

ちょうどタクシーも停まっており、二人ともこの笑顔。

ニコニコ、いやニヤニヤが止まりませんね!

高瀬ダムから七倉まで片道2600円なので一人900円弱で5キロの道をカットできちゃいます!

時は金なり!ありがたく乗せていただきました!

 

というわけで、二泊三日の伊藤新道登山これにて終了!!

伊藤新道は沢登りと比べると滝などが無いので歩きの要素が強いですが、渡渉やルートファインディングなどの冒険感が楽しかったです!

あとはなんといっても景色!

あの日本とは思えない景色は一度見に行く価値ありありです!感動すること間違いなし!

晴れた裏銀座と船窪岳もまたリベンジしに行きたいと思います!

 

お待ちかねの下山メシは、松川村の善美餃子屋のラーメンと餃子をいただきました!

手作り餃子を三種類食べ比べたのですがどれも最高でした!

デザートには安曇野のマウンテンデザートアイランドアイスクリーム!

20種類くらい味が選べるのですが、どれもおいしそうすぎてトリプルを選んでしまいました笑

大好きなルートビア味のアイスがあるなんて最高!

 

以上下山メシの紹介でした!

もちろん産直市場で野菜も爆買いしました!

 

二泊三日の山行を1つの投稿にまとめたのでだいぶ長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!!

これはなかなかいいモデルコースではないかなと思うので伊藤新道歩かれる際は参考になればと思います!

ではまた次のブログでお会いしましょう~!

お店でもめちゃくちゃお待ちしております!!

 

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