2014.11.29-30 OMM JAPAN 2014

2014/12/06


 

11月29日(土)-30日(日)の2日間、伊豆で開催された「OMM JAPAN」レースに出場してきました!

本国UKでは1968年から毎年開催されている伝統ある山岳レースですが、ここ日本では今回が初開催と言う事もあり、自分を含め出場した殆どの人にとって全く未知のレース。

UKレースのレポートや事前に公開されている大会ルールを読み、ある程度の事前情報を得てはいましたが、実際のレースは自分の予想を色々な意味で裏切ってくれました(笑)

 

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レース前日は深夜に伊豆到着後、レース会場のサイトでテント泊・・・が、雨音と会場入りする車の音で殆ど寝れず。

 

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レース当日はまだ陽が昇る前の朝5時からレース受付が開始!

真っ暗闇に浮かぶ受付ブースの光がレースムードを高めてくれました。

 

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スタート時間が近づき、いざスタートゲートへ移動。

 

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スタートはウェーブスタート方式で、2チームづつ区切られたエリアに入って進みます。

地図は最前列に並んだスタート1分前に渡されますが、スタートするまで見てはいけません。

これからどんな過酷なレースが待っているのか、緊張とワクワク感で早くスタートしたくてたまりません。

 

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(Photo by ATC 芦川さん)

そして7時20分にスタート!

まずはレースの雰囲気を確かめつつCP1を目指します!

 

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(1日目のマップ)

このOMMレースはトレイルランニングのレースとは全く違い、決められたレースコースやエイドステーションが存在せず、スタート直前に渡された1/25000地形図に記されたCP(チェックポイント)に、自らルートを選択して到達する競技。

自分達(チームは2人1組)が出場したストレートクラスは、CPが1~13まで決められており、それを順番に回って制限時間内にゴール地点へ辿り着く必要があります。

距離的には遠回りになっても、林道や道路、登山道を使って確実にCP近くに到達するも良し、地形図から最短ルートを読み、尾根筋や沢ルートを直登、直下するも良し。

登山道ではない山中のアップダウンを繰り返す体力と、広大なレースエリアを制限時間内に走破する為の走力、目指すCPまでの最適ルートを探し当て、CPをピンポイントに探し当てる為に必要な地図読みのスキル、そして自分達の置かれている状況を冷静に見極め、最適な答えを導き出す判断力、決断力が求められます。

そしてそれに加えて寒い時期でも休息を取れるテント泊装備や48時間分の食料、行動中の水分を背負って進み、1日目ゴール後はテント指定地で宿泊し、2日目も同様に装備を背負って行動する必要がある為、否でも応にも山の総合力が試されます。

簡単に言えば、ファストパッキング+オリエンテーリングのチーム競技戦です!

 

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 レース1日目は前夜から降り続ける雨によってコンディションは本国UKのレースさながらで、スタート時点から上下レインウェアに防水ソックスの完全防備でした。

それと日本のレースはもっと里山的なフィールドになるものと思っていたので、こんなUKのような広陵地帯がある事に驚き、自然とテンションも上がりましたねー!

 

自分達はCP1→選択式4CPの内、オーソドックスに(A・B・C・D)を選択。

A・Bまではコンパス直進ルートで難無くゲット!

その勢いに乗ってCのポイントも他チームとは別のルートで取りに行く事に・・・。

今思えばこの時点ではまだOMMレースの事を全く分かっていなかったと思います。

ロードを使って少し走るだけでCの近くまで行けたものを、敢えて分かりにくい地形に突入してしまい、不必要な下りと滑落寸前の急登を進む事になったばかりか、途中でCのポイントへダイレクトで行くのはかなり危険と判断し、結局一旦ロードに戻る事に・・・。

しかも複雑な地形に入り込んだ事で自分達の居る位置に疑いを持ってしまい、正しい道を進んでいるにも関わらず確信が持てず来た道を戻る破目になったりで大幅なタイムロス(泣)

その後も多くのチームが手間取ったCを見つけるのに自分たちも例外無く苦労し、主催者側の思惑通りにOMMの洗礼を受ける事となりました(笑)

 

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何とかC・D・CP6を取った後は、CP7への大移動。

林道と荒れた道路をひたすら進んだ後は、CP7への取り付きでまたまた岐路に。

右の登山道経由か左の登山道経由か、それとも尾根を直登か・・・。

自分達が選んだのは尾根直登ルート!

さっきの失敗を繰り返さないよう慎重に地形を見ながら、踏み跡の無い急登を進みますが、またもや複雑な地形に騙されて思っていた位置とはズレた登山道に合流(泣)

ここも右か左の登山道を進んでいればもう少し時間を短縮出来た可能性が高かったです。

 

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ここまでで幾つかの重大な選択ミスと読図の不正確さに完全に意気消沈(笑)

CP7に到達後は、例え遠回りになっても安全策で道路や林道を進む事に。

ところが自分達が思っていた以上に体力を消耗していた事と、元から走力が足りない事が仇となり、CP8→CP9と到達する頃には既にヘトヘト。

 

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それでもCP9を取った後には雨も上がり、太陽の光に力を貰って先へ進みます!

 

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CP10は悪天候の影響?でカットされ、CP11へ。

別荘地帯を抜け、川沿いの道路を何キロか進んだ所でCP11へ向かう道を間違えている事が判明(泣)

立ち入り禁止区域が川沿いに大きく伸びており、CP11は自分たちが進んでいる道路とは川を挟んだ対岸。

長い下り坂の道路を登り返して分岐に戻る気力は無く、立ち入り禁止区域が終わる所まで下る事にしましたが、この時点で制限時間はかなり厳しい状況となってしまいました。

そこでチーム会議を行い、CP11を諦めて制限時間内にゴールする事を提案。

CP1~CP13までを全て取って制限時間内にゴールしなければ総合順位には反映されなくなりますが、CPを全て取ってゴールしても制限時間をオーバーしてしまうとリタイア扱いとなる為、2日目のモチベーションを考えるとリタイアよりは成績順が上にくるミスパンチ(mp)でのゴールを選ぶ事に。

この辺の決断も他の大会とOMMレースが大きく異なる点です。

レースとしてでは無く山行として考えた場合、当初の予定を変更してでも暗くなる前に目的地に到達する事が大切であり、何かあった場合には山中でビバークを強いられる可能性も考慮する必要があります。

リスクマネージメントの面から考えると、何かを諦めてでも予定通りの時間に到着する事を選択したのは良かったと思います。

ただ、その後現れた浅間山へのあり得ない傾斜の激登り道路で心を完全にヘシ折られ、結局は制限時間にも間に合わなかったのはご愛嬌(笑)

そんな訳で、僕達チームの1日目は制限時間オーバーのリタイアという結果になりました・・・。

ストレートで1日の総距離25kmと聞いていましたが、実際はそんな甘い距離では無く、結果的に39km!

でも精神的にはもっと走らされた感覚でした・・・。

 

内容も結果も散々だった訳ですが、この時点では悔しさよりも一日目のゴール地点に到着した安堵感と、温かいご飯が食べれる事で頭は一杯(笑)

しかもテントサイトに到着すると、僕らより早くゴールしていたチームやスコア出場チームで既に賑やかな雰囲気になっていて、無事に一日目が終了した事を実感。

そしてどこからともなく漂ってくる焼肉の芳しい香りに、次回は絶対に肉類を持参する事を心に誓いました(笑)

 

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設営されているテントも軽量化を意識した物が多く、フロアレスシェルターやツエルト、小型の山岳テント等が目立ち、居住性を意識したテントが多く見られる夏山のテント場とはまた違った、OMMレースならではのベースキャンプ的な雰囲気。

 スコア、ストレート合わせて300チーム分のテントが張られた光景は壮観でした!

食事を取った後は、レースに出場していた知人達と色々な話をしたりしながら、有意義な時間を過ごしました。

過酷なレースに体は疲労困憊でしたが、早くも来年のOMMはどうする?なんて話したりして、毎年の恒例行事になりそうな感覚(笑)

 21時に消灯されて、寝袋に潜り込むと、ものの数分で深い眠りに落ちました~。

 

翌朝は7時24分のスタートに向けて、6時起床。

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朝ご飯を食べてのんびり片付けをしていると、あっと言う間にスタート10分前!

大急ぎでパッキングを済ませ、2日目のレースプランも無いままにとりあえずスタートゲートにダッシュ!

 

前夜のテントサイトでは、「1日目リタイア扱いだし2日目はもういいかな」なんて話をしていましたが、スタートして地図を広げてCPを確認すると、1日目に通ったコースを逆向きに進みながら、1日目と違う場所に設定されたCPを辿る感じだった為、とりあえず行ける所まで行ってみようと言う事に。

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レース2日目は朝から快晴で、伊豆らしい景色も堪能しました!

 

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天気も良くて気持ちも晴れやか!

2日目は制限時間のプレッシャーからも解放され、のんびりとマイペースでCPを目指します。

 

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昨日は時間が無くてパスした浅間山のピークにも寄り道。

 

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2日目は、CP1→選択式CP(B→A)と取った後、もう道路を進むのが嫌だったので、AからCに尾根筋をダイレクトに下りました。

1日目でオリエンテーリング的な読図にも慣れ、間違えやすいポイントでは慎重さも生まれた事で、読み通りCのポイントへドンピシャで到達!

 

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気を良くして、CからCP5へも道路を使わず尾根道と枯れ沢のルートを直登し、またまた読み通りCP5の直下へ到達!

この2つのCPは自分達が1日目にやりたくても出来なかった事がようやく狙い通り上手くいき、何とも言えない達成感でした!

2日間トータルで全部のCPがこうやって狙い通りに取れていたらどれだけ面白いか・・・。

来年のOMMまでにもっと読図力と走力をレベルアップさせて、次こそは2日間コンプリートを目指したいと強く思いました!

 

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CP5からCP7へのルートも道路を出来るだけ使わず山道をトラバースするルートを選択し、スムーズに到達!

ただ、1日目の疲労で2日目は走る足と気力が残っておらず制限時間的にも厳しい為、CP8以降はパスして直接ゴールへ。

 

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レースとしての結果は何も残りませんでしたが、これ程までに満足感と充実感を味わったレースは初めてでした!

もちろんトレイルランニング、オリエンテーリング、ロゲイニング、それぞれのレースにそれぞれの楽しさがありますが、個人的にはこの宿泊装備を背負って2日間を過ごすスタイルのOMMレースが合っている事も実感。

来年のレースに向けては課題も山積みですが、今回のレースで失敗した経験や、逆に何が自分に出来るのかの基準が明確になった事は、きっと今後の山遊びにも良い影響を与えてくれそうです!

そして、来年のOMMレースに出場したいと考えている方には、自分の失敗談も含め(笑)、より一層具体的なアドバイスもさせていただけると思います!

 

日本初開催でありながら、これ程大きなスケールのレースを見事に成功させたOMMレーススタッフとボランティアの皆さん、レース中にお会いした方々、そして相棒として出場してくれたSさん、ありがとうございました!

日本にまた新しい文化が生まれそうな気配を感じさせる素晴らしいレースでした!

来年も楽しみ~!