UTMF 2014 サポート記(3)

2014/05/03


 

前回(2)からの続きです。

後半は疲労と眠気から写真を撮る余裕があまり無かった為、文字ばかりですいません・・・(汗)

 

「A5富士山御殿場口太郎坊」(65.6km地点)でフランチェスカがリタイアとなった後は、2人を同時にサポートする必要が無くなった為、エイド間の移動時間には若干のゆとりが生まれました。

ここからは、クリストフのサポートに集中する事になります。

ただ、気持ちとしては先行するHOKAチームの原さん、アントワーヌ、デイブ、リオネル達を可能な限りエイドで出迎えたいと思い、急いで次のサポートエイド「A7富士山こどもの国」に向かいます。(A6水ヶ塚公園はパス)

「A7富士山こどもの国」(80.5km地点)に到着する頃には、既に日付も変わろうとしていました。

 

僕たちが到着した時点で、既に原さんをはじめ、アントワーヌ、デイブ、リオネルは出発した後でした。

まだ到着していないクリストフとヴァンサンの2人を待ちます。

その間もトップランナー達がエイドに続々と到着しますが、皆辛そうな表情。

 

seb

セバスチャン(Sebastien Chaigneau)は、椅子に腰掛けたままで既に20分も経過しているとの事。

結局、彼は胃が食べ物を受け付けなくなってしまい、ここでリタイア。

他にもイケル・カレラ(Iker Karrera)や山屋光司さん等、有力選手たちの多くがこの「A7富士山こどもの国」でリタイアとなりました。

 

そうこうしていると、クリストフが到着!

疲れは見えるものの、彼はまだ元気な様子で一安心です!

「Allez! christophe!!」と皆で彼を送り出し、残るヴァンサンを待ちます。

 

クリストフが出発して30分経った頃、ヴァンサンが到着しましたが、既にリタイアを決めている表情でした。

エイドに到着して、彼はそのままリタイアを申請。

トンネル状になっているエイドステーションを奥へと歩き出したヴァンサンに対し、エイドのスタッフや他チームのサポーター、その場に居た全ての人達から彼を称える割れんばかりの拍手が起こり、思わず鳥肌が立ちました。

レースとして競ってはいても、選手同士、サポーター同士がお互いをリスペクトし称え合う。

今後、トレイルランニングというスポーツを取り巻く環境が大きく変化していっても、こういった部分はずっと変わらずにいて欲しいと心から願います。

 

ヴァンサンがリタイアとなった事で、サポートチームはひとまず任務が終了した為、ヴァンサンとフランチェスカを一緒に車に乗せて、先に宿へ戻ってもらう事にしました。

2人を見送った後、僕らは次のエイド「A8 西富士中学校」(104.4km地点)へ。

 

この時点でデイブが5位、原さんが6位、アントワーヌ8位、リオネル9位、鉄郎君達がサポートしているジョー(Joe Grant)が10位、クリストフが26位と、皆上位争いをしている状況です!

 

antoine-a8

僕たちが「A8 西富士中学校」に到着した時、ちょうどデイブが出発し、アントワーヌと原さんが到着したところでした。

 

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(それぞれ、奥さんにサポートを受けるアントワーヌと原さん)

 

アントワーヌは表情にも全く変化は見られず、エイドでも落ち着いた様子であくまでマイペース・・・本当に強い選手です。

一方、原さんは思うようなレース展開が出来ず、かなり疲労を感じているようでした。

原さんは、マッサージを受けたり温かい物を食べたりと、このエイドで少し長めに休憩を取る事に。

アントワーヌは、しっかりと補給を済ませると、先に出発していきました。

 

鉄郎君がサポートするジョーも「A8 西富士中学校」に到着。

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到着するや否や、椅子に腰掛けて袋から直接ポテチを食べるジョー(笑)

寒さに加え、この先には最難関の天子山塊が待ち構えている為、鉄郎君はジョーに色々と食べさせようとしますが、ポテチしか食べず呆れている様子でした・・・。

 

ジョーが出発して10分程経過した頃、クリストフの到着を待っている僕らの前を、何故かジョーが再び走り抜けて行きます・・・。

どうやら、エイドを出発して直ぐにコースロストして戻って来てしまった様子。

後から話を聞くと、誘導員の指示に従って進んだら、また同じところに戻ってしまったとの事でした。

コース上のテープを見逃したなら、自分の責任なのである程度仕方がないと思えますが、誘導に従って10分もロストするのは選手にとってはあまりにも厳しいダメージです。

今回、「A7富士山こどもの国」から「A8 西富士中学校」の区間で集団ロストもあったと聞きます。

100km近く進んできて、心身ともに疲弊している状態でのロストは、精神的にも肉体的にも致命的です。

昼間は良くても、夜間は分かりにくくなる場所や、人が居る事で逆に迷わされる場合もあるので、改善して欲しいところです。

 

ジョーが出発して30分後、クリストフが「A8 西富士中学校」に到着!

ただ、流石に疲労の色が見え、食べ物も徐々に受け付けなくなってきている様子。

椅子に腰掛け、温かい味噌汁を飲み、いつもより長めに休憩を取りました。

健介さんからクリストフに、この先が最も厳しい天子山塊である事を伝え、距離や高低差等の情報を伝えます。

実はクリストフ、前年のUTMFに、この天子山塊でコースをロストして彷徨ったらしく、大変だったそうです。

その事を言うと「もちろん覚えてるよ!」と一言。(笑)

今年はミスなくエイドに辿り着く事を願いつつ、長く険しいセクションに備え、ヘッドランプの電池も交換。

 

ここ「A8 西富士中学校」は装備チェックが行われる為、準備を整えて装備チェックに向かいます。

ちょっと離れた所から様子を見ていると、何やら係の人と揉めている様子・・・。

急いでクリストフの下へ駆けつけると、装備の重量が規定の2kgに満たない為に通れないとの事。

クリストフの言い分としては、音楽を聴く為にiPodをパックから出していたから、それで重量が減っているんだと・・・。

iPodをパックに戻し、最計量するとジャスト2kg!(笑)

何とか事無きを得て、クリストフは天子山塊に向けて出発して行きました。

それにしても、この時期の100マイル超えレースで、よくそこまで軽量化が出来るものだと感心しました。

 

ここから選手たちは、険しい天子山塊のセクションを、寒さや眠気と闘いながら、暗闇の中で通過する形となります・・・。

またまた続く。